掛軸の古さが目立つのよねぇ。どこに修理を頼もうかしら‥
お仏壇の中に文字や絵像のかかれた掛軸が掛けられている場合‥
お仏壇はきれいなのに、掛軸はよごれたり金襴が変色して黒くなっているものがけっこうあります。
また、掛軸を固定している画鋲やひもなどが外れることが原因で掛軸が下がってきたり、取り付け位置が適切でないために掛軸の下部がお仏壇に乗る形になり、掛軸が
「フニャッ」
と折れ曲がっている状態(お辞儀をしているような状態)のものもあります。
そしてこのまま放っておくといづれ、ご本尊などが描かれた本紙が表装から外れてきたり、最悪の場合にはご本尊などが破れてしまうこともあります。
せっかくの掛軸がダメになってしまいます。
大切な表具の傷みや取り付け方に不具合がないかどうか、たまには確認しておきたいものですね。
もし、表装が破れていたり退色して黒ずんでいるようであれば、ご法要などの機会に修理されるのもよろしいのではないでしょうか。
修理を依頼されるのは表具師の方はもちろん仏壇店でも表具師さんとお付き合いがありますので、どの表具師さんに頼んでよいのかわからない場合は、お近くの仏壇店にご相談されてもよいでしょう。
ところで、表装に使用される素材にもいくつか種類があるのですが、当社では本金表装をさせていただいています。
なぜかというと‥
たとえば、表装に金色で蓮などが描かれているとしましょう。最初のうちはどの素材のものでも同じようにピカピカの金色をしているのですが、素材によっては年数とともに黒くなっていくものがあります。その点本金は変色がありませんので何十年経っても新品同様の金色を保っています。我が家のものも40年ほど経ってもきれいなままですよ。
表装はある程度の時間をかけて自然乾燥をさせたほうが後々起こりうる不具合(ねじれなど)を最小限に留めることができますので、表具を修復したり新調される場合は、時間的に少し余裕をもって依頼されることをおすすめします。(時間がないときは強制乾燥により納期を短くすることは可能です)
掛軸(仏表装)の修理前後のサンプル
<表装修復前の掛軸> |
<表装修復後の掛軸> |
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仏檀修理アドバイザー
富山県内仏壇店での仏壇製造・修理現場勤務をきっかけに独立。気がつけば20年以上お仏壇の修理・お手入れに携わってきました。
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