漆って水に弱いの?強いの?

「漆は水に弱いので注意してください」
と書かれているホームページがあったり、

「漆は水に強いです」
と書かれているホームページがあったりと、

普段漆器に触れる機会が少ない方は「漆って水に弱いの?強いの?本当のところはどうなの?」と疑問に思われるかもしれませんね。

結論から言えば、漆は水に強いです。

「木地」をまもるために縄文時代から使われているほどの塗料です。
耐水性だけではなく、酸、アルカリ、アルコール、塩分などにも侵されません。

では、なぜ「漆は水に弱いので注意してください。」と書かれているのでしょうか?

「水に弱い」と表現されているのは、おそらく「下地(したじ)」のことではないかと考えられます。

お仏壇の下地には、漆を使用したもの、膠(にかわ)を使用したもの、また最近の多くのお仏壇で使われている化学塗料のものなどがありますが、仏具など硬い物をぶつけるなどしてそれらの下地をキズつけそこに水分が入ると、下地自体が「浮いて」くることもありますし、木地が膨張することにより下地も「動き」、結果として下地と共に上塗りの漆がめくれてくることがあります。

このことを、「漆は水に弱い」と表現されているものだと考えられます。

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仏檀修理アドバイザー



富山県内仏壇店での仏壇製造・修理現場勤務をきっかけに独立。気がつけば20年以上お仏壇の修理・お手入れに携わってきました。

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