漆のつやだし
お仏壇のお掃除って、いざしてみるとけっこう難しいんですよね。
拭いても拭いても思ったほど漆のつやもでないですし、きれいにするどころか反対に、金箔のところを拭いてはがしてしまったり!
障子を開閉するときや引出しを出し入れするときに、手が触れてこんなところの金箔が…。 (赤で囲まれた箇所) 扉を開閉するときに手が触れたり、布などで拭いてしまうとこんなところの金箔が…。 (青で囲まれた箇所) |
障子を開閉するときや引出しを出し入れするときに、手が触れてこんなところの金箔が…。 (赤で囲まれた箇所) 仏器や花立などを出し入れするときに、手が触れてこんなところの金箔が…。 (青で囲まれた箇所) |
お仏壇のお掃除をされる際には、次のことにはとくにご注意ください。
● 金箔部分は原則として拭かないでください
コラム「お仏壇に使う金箔ってどんなの?」でも書きましたが、金箔の厚さは1万分の1~2mm程度ととても薄く、爪が触れただけでもスーッと線を引いたようにはがれてしまうほどです。
また、クリーナーなどを使用して漆部分を拭かれる際に金箔に触れると金箔がはがれてしまいます。このような場合は金箔から2cmほど離れた所までを拭き、その時布にわずかに残ったクリーナーで金箔そばの漆を磨くようにするとよいでしょう。
● 漆部分を拭く時は、まず砂ぼこりを取り除いてください
砂ぼこり(けっこう硬いんですよ!)などが残っているまま拭くとせっかくのお仏壇にキズがついてしまいます。中のほうはほこりだけではなく、硬くなったご飯つぶ、その他いろんなゴミが多く溜まっているので、まずそれらのゴミを掃除機と毛ばたきで取り除いてから拭いてください。
この時はくれぐれも強く拭かないように!
まず1度目は軽~くほこりやゴミを取るだけの気持ちで拭き、2~3度目で漆のつやをだすように磨いてください。
あまり細かいことを言ってもキリがありませんが、この2点はお守りください。 ご自分でされてみて「自分ではちょっと無理かな?」と思われたら、無理をせずに専門家にご相談ください。
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仏檀修理アドバイザー
富山県内仏壇店での仏壇製造・修理現場勤務をきっかけに独立。気がつけば20年以上お仏壇の修理・お手入れに携わってきました。
当サイトがお仏壇の修理や取り扱いに関することなどでお悩みのあなたのお力になることができれば幸いです。
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